出演者
- グルパリ(テコの原理) / シンガーソングライター
- 平野勝之 / 映画監督
- 関口マーフィー(うしろ前さかさ族) / バンドマン・配信企画
- 半澤智朗 / グラフィックデザイナー・映像作家・VR
- 西澤裕郎(StoryWriter) / WEBメディア・雑誌 編集者
- 川勝小遥 / インスタレーション作家・アートプロデューサー
- ミソシタ *収録配信 /ポエムコア系バーチャルYouTuber
- 毛利嘉孝 / 教授 : 東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科・音楽学部音楽環境創造科
- 關伊佐央(スキゾ音楽家)
- 清家咲乃(音楽ライター)
OPEN 12:00 / START 12:00
2020年12月に四谷アウトブレイクで行われた、
考え得る機材や備品を全て撤去し、空っぽになったライブハウスを体験する『もしもアウトブレイクが無くなったら』に足を踏み入れた際、そのあまりの壮絶さに俺は言葉を失ってしまった。
展示やインスタレーション、表現というにはあまりにも傷だらけな現実がそこにはあった。
とはいえ、一歩会場から外に出てみると、アウトブレイクならではの(大量の差し入れをメインとした)酒宴と佐藤店長お得意の大回しが繰り広げられており、ご相伴に預かった俺が高級シャンパンと先の感動に酔った頭で「(店長、)一緒に何かやりましょう」と口にしたことが、「場所」としてのライブハウス、そして「現場」としてのライブ体験をあらゆる観点、様々な立場の人々と問い直す、このイベントの発端である。
「そんなこと言ったって、ライブハウスはもう難しいんじゃないか」
決して諦めではなく、ひとつの時代の推移としてこの状況を捉えている方もおられるだろう。
(年の瀬を迎えている現在も、バラエティ特番の幕間に「都内感染者1000人超え」という、迎春とは程遠いニュースが差し込まれるアンビバレントで危機的な状況は続いている。)
それならそれで、あなたの考えを聞かせて欲しい。
答えは出ないかも知れない。
納得にさえ、辿り着けないかも知れない。
そもそもいちアーティストに過ぎない自分にとって、あまりにもビッグワードな問いかも知れないが、大好きな「場所」や「体験」が傷だらけになっている。
この現状とこれからに、言葉を与えたい。
「あなたはどう考えますか」
この言葉から、始めたいと思う。
2020年12月31日 片岡フグリ